以前の記事で、ThinkPad X240に格安SSDのKLEVV NEO N400 120GBを取り付けてみました。
リンク : ThinkPad X240 SSD換装 KLEVV N400 120GB
その後、分解して中身を確認したところ、なかなか興味深かったので、他の格安SSDも調べてみたくなりました。
リンク : KLEVV N400 120GB SSDを分解してNANDを確認
そして今回は、WINTEN WT200という格安SSDを試してみました。
WINTEN WT200 256GB
まずは、パッケージの外観です。
中身です。
4つ折りにされた取扱説明書と7mm厚→9mm厚への変換スペーサーが同梱されています。
取扱説明書は、全て日本語です。
外国語の翻訳版ではなく、日本人がオリジナルで作成したと思われます。
スペーサーは両面テープで貼り付けるタイプです。
SSD本体の筐体は全てプラスチック製で、表面の黒い金属のヘアライン仕上げのようなデザインは、「WINTEN」のロゴマーク等を含め、全面シール貼りです。
裏側です。
Made in Chinaですね!
ボカシている箇所は、シリアルナンバーっぽいシールが貼られています。
個人的感想ですが、やはり全面プラスチックというのは、安っぽく見えます。
外観については、全面アルミ製+塗装のKLEVV NEO N400の方が好みです。
X240で動作確認
はい、早速ですがX240への取り付け完了しました!
取り付けについては、何の違和感もなく取り付けできましたので、筐体の成型精度等は問題なさそうです。
電源を投入してBIOSで認識されているか確認。
無事、認識されていました!
そしてWindowsのインストールです。
前回のKLEVV NEO N400と比較するため、Windows10(21H1)をインストールしました。
インストールは順調でしたが、順調すぎて、パコパコパッドのドライバー問題を失念・・・
うかつにもWindows UpdateでSynapticsのドライバーをアップデートしてしまい、クリックボタンが効かなくなってしまいました。
デバイスマネージャーで一旦、前のドライバーに戻してから、例のドライバーをインストール!
そして、グループポリシーエディターで、デバイスのインストール禁止処理を行いました。
リンク : パコパコパッド交換後②ドライバーが勝手に更新される問題を解決
インストールが落ち着いたところで、デバイスマネージャーとCrystalDiskInfoで確認。
どちらも正しく認識されており、ここまでは問題なし!
しかし、CrystalDiskInfoの温度表示がいつ見ても40℃になっているような気がします。
値が固定されているのかも??
さらに気付いたこととして、CrystalDiskInfoに表示されているシリアルナンバーが、SSD本体裏側シールのナンバーと全然違います。
CrystalDiskInfoの表示が18桁に対して本体裏側は15桁で、部分一致もありません。
シリアルナンバーは製品の品質を保証するための重要項目なので、ちょっと心配になりました。
不具合が出た時のトレーサビリティは大丈夫なのだろうか・・・
ちなみに、KLEVV NEO N400は、パッケージ封印シールのナンバーとSSD本体のナンバー、さらにCrystalDiskInfoで表示されるナンバーの3つがきれいに一致していました。
では、気を取り直して、CrystalDiskMarkです。
仕様はRead:最大550MB/S、Write:最大490MB/S です。
「最大」となっているのが、何か逃げ道を作っているような書き方です。
結果は・・・、Readが遅いですね。
しかも、Writeより遅いって、珍しい。
ていうか、なんかおかしいような・・・
念のため、もう1回計測してみましたが、数値はほとんど同じでした。
まぁ、仕様はあくまで「最大値」なので、嘘はついていませんが・・・
格安SSDなので、とりあえず動けば文句は言いません。
コントローラー・NANDの確認
このSSDに使用されているコントローラーやNANDについては、販売サイトのページやパッケージを見ても見当たりません。
おそらく公表していないのでしょう。
ということで、現物で確認です。
まずは、SSD-Zで見てみましたが、コントローラー、NANDともに「n/a」。
まぁ、SSD-Z自体が古いソフトなので仕方がない。
次に、おそらくコントローラーは「SMI」か「Phison」だろうと予想し、「smi_flash_id_ata」と「phison_flash_id」を実行してみました。
すると、「smi_flash_id_ata」がヒット!
コントローラーは、「SM2258(XT)」と出ました。
そして、NANDが・・・、「Sandisk 96L BiCS4 TLC・・・」。
ホントか???
これは、開けてみるしかない!
本体裏のシールには英語で「ケースを開けると保証は無効になる」となっていますが、封印シールがないので、開けても証拠が残りません。
開けました!
裏側の蓋がツメではまっているだけなので、簡単に開けれます。
やはり筐体はオールプラスチック製です。
基板を取り外しました。
基板上には、コントローラーとNANDが4個実装されています。
基板の裏側はこんな感じです。
コントローラーの拡大です。
「SM2258XT」の刻印があります。
これは「smi_flash_id_ata」の結果と一致しています。
次にNANDですが、「HVKL4FJ」が3個と「HVKLFJJ」が1個の計4個(なぜ全部同じでない?)。
黄色インクの「93BVKLJ」は何を意味しているのだろうか?
「smi_flash_id_ata」では、Sandisk製と出ましたが・・・、これらの型番をネットで調べてもヒットしません。
ヒットしたのは、またもや偽装疑惑的なネガティブな話ばかり・・・
所詮、格安SSDですから、これ以上深く追及するのはやめました。
ホント半導体の世界って闇だな~
とりあえず、トラブルなく働いてくれることを願います。
以上で、今回の記録は終了です。
では、また格安SSDを入手したら、懲りずに調査・記録します!
↓ 格安SSD(2.5インチ SATA)試用記録 ↓
第13弾:SUNEAST SE900 SATA SSD 1TBを追加購入!
番 外 :2TBが3,900円!超怪しいSSDはやっぱり容量偽装品だった…
第12弾:Dahua C800Aを分解したら…RAYMX?REALTEK?
第11弾:Fanxiang S101 SSD試用記録 YEESTOR?
第10弾:EDILOCA ES106 2.5インチSATA SSDを買った!
第9弾 :激安SSD?!緑の Hanye Q55 256GB 購入してみた
第8弾 :SUNEAST SE900 256GB!~Maxio MAS1102搭載~
第7弾 :KingFast 120GB SSDが激安だったので試してみた!
第6弾 :Hanye N400 格安SSD試用記録~W400との違いは?
第5弾 :格安SSD? LEVEN JS-600 256GBを試してみた!
第4弾 :Hanye 128GB SSDを試してみた~格安SSD第4弾~
第3弾 :HIKVISIONの120GB 格安SSDをX240で使ってみた
↓ NVMeの格安SSDをX1Carbonで試してみました! ↓
格安!PASOUL(パソウル)NVMe SSD を試してみたら・・・
コメント
こんにちは。こちらを見る前にWT100-480Gを買ってしまいました。Taiwan製ですがCDIで見るとJAJS300M480Cと表示されます。LEVINのOEMみたいですね。smi-idはエラーになりコントローラチップ・NANDは不明です。
アイドル時でも50℃前後で、大量書き込み後には75℃まで上昇しました。おとなしく使うしかありませんね。本当に5年持つのかな?
あきちゃんさん、コメントありがとうございます。
そうですか、WT100はそんなモデル名になっているのですね!
それにしてもOEMとは言え、モデル名も変更しないというのは、なかなか大胆?ですね(笑)
私もまた機会があれば、試してみたいと思います。
重要なことを書き忘れました。最初に外付けした時の電源投入回数がなんと1回でした。これテストしてるのかな?それと本体のシリアル番号シールも貼付されていませんでした。
ちなみにYショッピングのメーカー直営店から購入で納品書はありますけどね。
あきちゃんさん
なかなか、興味深い情報ですね~
メーカーも採算等の事情で発売当初のものから仕様変更(と言うか、まったく別物に変更)しているのかもしれませんね!
あらためて、Amazonのレビュー写真を見てみると、2021年の投稿写真ではCDIのモデル名が「WT100・・・」となっていますが、最近の写真では「JAJS・・・」に変わっています。
smi_flashでエラーが出たということは、もしかしたらコントローラーもSMIから他メーカー製に変わっているのかも・・・
訂正します。シリアル番号は別シールではなく製品ラベルに直接印刷です。もちろん内部シリアル番号とは一致していません。
■2022年1月26日 製造工場が中国から台湾へ変更になりました
以降のやつです。(シリアルナンバー不一致)
v0.15a
Drive: 0(ATA)
OS: 10.0 build 19044
Model: SSD 256GB
Fw : VE0R631D
Size : 244198 MB [256.1 GB]
FwStr: [REALTEK_RL6643VE0R631D_p_tN48RV5.9]
ATA: Get FWI failed! Error: 0x51
ATA: Get FID failed! Error: 0x51
Bank04: 0x2c,0xd3,0xc,0x32,0xea,0x30,0x0,0x0 – Micron QLC 1024Gb/CE 1024Gb/die
Bank08: 0x2c,0xd3,0xc,0x32,0xea,0x30,0x0,0x0 – Micron QLC 1024Gb/CE 1024Gb/die
Flash CE Mask : [—-+— +——-]
Fabric Bad block list (bank0 only):
Later Bad block list (bank0 only):
Bank0 BB (Fabric+Later): 0 (0+0)
最近4台購入さん
情報ありがとうございます。
私がWINTENを購入した時はSMIでしたが、今はRAYMXですか…
しかもQLCですね!
「WT200-***」とかではなく「SSD 256GB」と汎用性のあるModel名になっているのが、おみくじ臭さを感じます!
書き忘れました
そうそう、問い合わせたところ256GBのTBWは128だそうです。国内代理店取り扱いで5年保証があることも考えれば、格安SSDにしてはなかなか上々ではないかと思います。
理想のSSDはSandiskやらTOSHIBAやらCrucialなんでしょうけど、度に複数台購入するしかないとなるとやはりコスト負担が重いですからね。
ちなみにうちは4台全部旧式PCでMBRでWindowsXP,Windows7,Windows10,Linuxあるは全部MBMマルチブートだわ、サブHDDあるは、しまいにMS-DOS7.1も一部で利用中という今風に言えば多分過酷な環境です。
最近4台購入さん
QLCで128TB+5年保証とは、なかなかの自信ですね!
なんと今でもMS-DOSを使用されているのですね~
なんだか、うらやましいです。
コンベンショナルメモリ640KBを効率的に使えるようConfig.sys & autoexec.batをチューニングしていたのが懐かしいです。
最近4台購入の人間です、その後2台追加して6台買いましたが・・・・・
やはりこのクラスのSSDは10年前のSATA-HDD(HGST HTS725032A7E630)より厳しいものがあると感じました。
使い始めはそこそこはいいんですけど、1年経過後にはHGSTのHDDを大幅下回ってしまうようです。長期間使うと異常な速度低下を起こし、よくあるTrim,不要ファイル削除、Pagefile.sys,HiberFile.sysの再建、挙句の果てにはタブーとされるパーフェクトデフラグをやっても何も解決されません。
それ以外にも4パーティションにOSを入れて、そのうち1つだけが正常で残り3つが大幅遅延する謎症状にも悩まされました。
これを解決する唯一の方法はセキュアイレースを行いパーティション再設定、マスタHDDから4パーティション全部ddコマンドでコピーしなおす・・・これあるのみ。