前回の記事でも書きましたが、最近はThinkPadの修理に費やす時間が多く、ブログを更新する時間がありません・・・
よって久しぶりの更新ですが、内容はやはり修理ネタです。
といっても、めでたく修理できた訳ではなく、ちょっと珍しい壊れ方(壊し方?)を見たので記録しておきます。
ちなみに、修理は商売ではなく、好意?でやってます!
X1 Carbon Gen6(ジャンク!)
依頼主から預かったのは、X1 Carbonの第6世代機。
パームレストに貼ってあるシールを見るとCore i7が搭載されているようですが、依頼主はジャンク品を購入したようですので、本当かどうかはわからないとのこと。
しかも、このマシンは通電しません・・・(だからジャンクだ!)
そして、その修理が私に回ってきました・・・
だいたい、こんな新し目のマシンは修理したことがないので、私に修理できるか?まったく自信はないのですが、とりあえず診てみることにしました。
まずは状態確認
依頼者からの話によれば、電源ボタンを押しても通電しないとのことですが、念のため確認です。
安定化電源を接続して・・・と思ったら、このマシンのACアダプターのコネクターはUSB Type-Cでした。
残念ながら、安定化電源接続用のType-Cコネクターは持っていなかったので、Lenovo純正のType-C用ACアダプターを接続して、電源ボタンを押すと・・・やはりLED類はまったく反応せずダンマリです。
さらに念のため、ボトムカバーを開けてCMOSリセットです。
カバーを開けてみると、内蔵バッテリーがありません。
これもジャンクなところですね。
おかげでCMOS電池がすぐに見つかりました。
しかし、X1 CarbonでもGen3辺りはシステムボードの裏側にCMOS電池が隠れており、電池交換のためだけにシステムボードを取り外す必要がありました。
内蔵バッテリーを取り外すだけでアクセスできるのは楽でいいですね。
まぁ、そう滅多に交換するものではないので、たいした話ではないかもしれませんが・・・
で、結局CMOSリセットしても状態は変わらず、やはり通電しませんでした。
システムボード取り外し
では、気合いを入れて、システムボードを取り外します。
システムボードに繋がっているケーブル類やブラケット類、ネジを取り外し、ボードを取り外そうとしましたが、どうもCPUファンの排気口が筐体にはまり込んでいるようで、CPUファンを取り外さないと、ボードは外れそうにありません。
仕方なく、CPUファンを取り外すと・・・何か変です・・・
CPUファンの裏側を見ると・・・破片のようなものが付着しています・・・
そうです。ダイの表面が割れてしまっています。
一体どうすれば、こんな状態になるのだろうか?
ネジの締め方がよほど悪かったのだろうか??
ただ、よく見ると、ファン側に付着した破片の位置と残ったCPUグリスの付着状態に違和感を感じます。
また、グリス自体も最近塗ったような柔らかさです。
想像ですが、前オーナーはダイ表面が割れていることを認識した上でCPUグリス塗布し、ファンを取り付けたような気がします。
そして、ジャンクとして売却・・・ではないでしょうか???
あくまで想像ですが・・・
まさにジャンク品のリスクですね~
ということで、すぐに修理は諦めました!
せっかくなので観察!!
こんな状態は初見なので、グリスを拭き取り、手持ちのおもちゃマクロスコープで観察してみました。
写真では見たことありましたが、パーツごと(どれが何かはわからないが)にエリア分けされて配置されているところや赤、青、緑などに見える色合いはイメージではなく、本当でした。
そして破片が当たっていたと思われる箇所は表面が潰れており、これはもう完全に死んでいるでしょう。
ちなみに、CPUには「SR3LC」と印刷されているので、i7-8550Uでした。
あーもったいない!
まとめ
今回は、珍しいものを見ただけでなく、改めてジャンク品のリスクを認識しました。
ただ、逆にとってもお得な「当たり」を入手できることもあるので、やはりジャンカーはやめられないのでしょう!
という、私も最近ジャンク品に魅力を感じています。
また、おもしろいジャンク品を入手したら記録します!
最後に備忘録として、X1 Carbon Gen6 システムボードから黒いシートを剥がした全体写真(表裏)とBIOSの写真を記録しておきます。
まずは全体の両面です。
BIOSです。
型番は「Winbond 25Q128JVSQ」でした。
今回は以上です。
↓ システムボード入れ替え他で復活させました! ↓
X1 Carbon 6th 液晶パネル FHD→WQHD化(交換)
コメント