X1 Carbon 3rdをM.2 AHCI SSDで高速化

ページのアイキャッチ画像 ThinkPad X1 Carbon 3rd
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今回は、ThinkPad X1 Carbon 3rdのSSDをSATAからAHCIに換装した記録です。

X1 Carbon 3rdは、NVMe SSDに対応していないため、SSDを選択する場合、普通はSATA SSDの一択となりますが、NVMe SSDと比較すると転送速度の低さがとても残念です・・・

そして、その折衷案がAHCI SSDです。

NVMe化が進む中、時代遅れ?のAHCI SSDはプレミアムな価格になっており、なかなか手が出せませんでしたが、最近になって程度の良い中古品が、それなりの価格で販売されていることに気付きました。

私が購入したものは、SATA仕様 256GB SSDの中古品と比較すると若干割高でしたが、一流メーカー製の新品と比べれば、同等か、それ以下の価格だったので、思い切って購入してみました!

Samsung SM951 256GB

今回購入したSSDは、「Samsung SM951 256GB(MZHPV256HDGL-00000)」です。
M-Keyの片面実装で、ラベルには「2015.03」と製造月(と思われる)が印刷されています。

Samsung SM951 外観

いまさら説明不要かもしれませんが、このSSDは一般的な「SATA」でも「NVMe」でもなく、PCIe接続+AHCIプロトコルという変則なインターフェースを持ったSSDです。

このSSDが製造されていた当時は、このインターフェースに対応したPCがいくつかあり、X1 Carbon 3rdもその一つです。

そして、PCIe接続+AHCIプロトコル対応のSSDの転送速度は、一般的なSATA SSDよりも優れているようです(NVMe SSDには負けますが・・・)。

まぁ、NVMe全盛の現在、こんな中途半端なSSDは、ほとんど使い道がないのですが、NVMe SSDに対応していないX1 Carbon 3rdの場合には、この変則SSDへの換装が最速仕様になります(たぶん)。

ということで、今回購入したSM951 256GB(MZHPV256HDGL-00000)のスペックです。

 ・Controller:Samsung S4LN058A01 (PCIe 3.0 x4 AHCI)
 ・NAND  :
Samsung 19nm 64Gbit MLC
 ・Seq Read :
2,150 MB/s
 ・Seq Write :
1,200 MB/s

転送速度は、最新のNVMeにはかないませんが、SATAと比較すると、かなり高速です。

ちなみに、上位の512GB版のSeq Writeは、1,500MB/sとさらに高速です。
こちらも、そこそこ程度の良い中古品を見つけたのですが(それなりの価格で)、写真を見ると両面実装のようだったので断念しました(取り付けできない可能性があるため)。

「SM951」には、今回取り付けたAHCI版の他、NVMe版も存在するようです。
NVMe版の型番は「MZVPV・・・」です。

X1 Carbon 3rd へ取り付け(換装)

取り付け(換装)は、特に難しいところはありません。
物理的にもM-Keyは問題なく挿さります。
一応、記録として取り付け後の写真のみ掲載しておきます(手抜きか?)。

ちなみに、交換前のSSDは、Samsung SATA SSD CM871a(MZNTY128HDHP-00007)でした。

SM951 取付け状態
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動作確認

まずは、BIOSでドライブの認識状態を確認しました。
SATAドライブとして認識されています。

BIOS Boot画面

次に Windows10 Home(21H1)をインストールして、動作確認を行いました。

Win10 システム画面

デバイスマネージャーでもSATA AHCI コントローラー」に接続されています。

デバイスマネージャー 画面

CrystalDiskInfoです。
こちらも転送モードが「SATA600」になっています。
対応規格も交換前のSATA SSDと同じく「ACS-2|ATA8-ACS version 4c」のままで変化ありません。
ここまで普通のSATAドライブの表示と何ら変わりがないので、本当に速度差があるのか?心配になってきました。

CrystalDiskInfo 画面

それでは、CrystalDiskMarkです。
参考として、こちらが普通のSATA SSD(Samsung CM871a:MZNTY128HDHP-00007)のCrystalDiskMark結果です。
5年ぐらい前の128GB SSDですが、まぁまぁの数値です。

CM871a CrystalDiskMark 結果

それでは、AHCI SSDSamsung SM951 256GB 行きます!
本当に速度差が出るのでしょうか??
エイッ!

SM951 CrystalDiskMark 結果

おぉーーーなかなかの結果が出ました!
Seq Readは、公称値2,150 MB/sをかなり下回っていますが、Seq Writeは公称値以上の数値です。
もちろん、最新のNVMe SSDには到底及びませんが、SATAの速度と比較すると十分満足できる結果でした!
良かった~

熱い!ので冷却してみる

ところで、今回取り付けたSamsung SM951で少し気になったのが、温度の上昇です。

何もしていない時の温度は、だいたい36℃前後ですが、CrystalDiskMark実行中には70℃まで上昇していました。
ただし、サーマルスロットリングは、まだ発動していない感じです(たぶん)。

まぁ、普段使いで、それほど負荷を掛けるようなファイル操作はしないので、これ以上の温度上昇はないかもしれませんが、これから外気温が上がってくることを考えると、少しでも温度を下げておいた方が安心です。

ということで、簡単にできることとして、SSDに熱伝導シートを貼ってボトムカバー側へ熱を逃がすようにしてみました。

まずは、コントローラーチップ、NANDチップとボトムカバーのスキマ寸法を調べました。
コントローラーとNANDの上にラップで包んだねんど(正確にはエアコン配管用パテ)を置き、ボトムカバーを閉じます。
そして、カバーを開けて潰れたねんどの寸法をノギスで測定すると、以下のようになりました。
 ・コントローラー部:約1.9mm
 ・NAND部:約1.6mm
かなり、テキトーですが、たしかにコントローラーよりNANDの方が厚みがあるので、当たらずといえども遠からずでしょう。

ねんどでスキマ測定

この結果を踏まえ、今回は手始めにコントローラー部に2mm厚(1mm厚を2枚重ね)の熱伝導シートを貼り付けてみました。

サーマルシート 貼り付け

確認のため、もう一度、ボトムカバーを閉→開すると、ボトムカバー側にいい感じで貼り付いていました。
よって、厚みはOKでしょう。

サーマルシート 貼り付け状態確認

再度、熱伝導シートをコントローラーに貼り付けて、カバーを閉。
そして、CrystalDiskMark実行時の温度をHWiNFOでロギングして比較してみました。

結果は・・・
Max温度:70℃ → 66℃と4℃だけ下がりました。
CristalDiskMarkの結果には変化ありません。

SSD 温度測定結果

もう少し下げたいところですが、この方法では、これぐらいが限界なのでしょう。
立派なヒートシンクでも取り付けるスペースがあれば、簡単なのですが・・・
もう少し下げれるような良い冷却グッズがないか?Amazonなどで調べてみます!

とりあえず?、今回は以上です。
   

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X1 Carbon 3rdにWi-Fi6カード(AX200)を取り付け
   

SSD CrystalDiskMark 結果のまとめ : ちょうべいの SSD 記録(まとめ)

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