今回は「KingSpec」のNVMe SSD 「NE-512」の試用記録です。
NVMe SSDの記事は2.5SATAの記事と比較して閲覧数が極端に少なく人気がないのですが、最近は資金不足のため、個人的に使用用途がほぼない2.5SATAは、なかなか購入できません(笑)
記事の更新間隔が長くなっているのもそのためで、もう少し余力ができるまでは耐えるしかありません。
と、いきなり話が脱線しましたが、今回のNE-512は、先日記録した「NX-256」の下位グレードで、KingSpec NVMe SSDのエントリーモデルです。
リンク:KingSpec NX-256(NVMe) ヒートシンクの効果は?
私の購入先はAliExpressですが、国内でもAmazonなどで販売されているのをよく見かけます。
すでに購入して使用されている方も多いと思いますので、今さらあまり参考にならないとは思いますが、備忘録として記録しておきます。
KingSpec M.2 SSD M2 240gb PCIe NVME Ssd 128GB 512GB 256GB 1TB Solid State Drive 2280 Internal Hard Disk hdd for Laptop Desktop
KingSpec NE-512 パッケージ確認
箱の外観です。
上位グレードのNXシリーズのものとまったく同じです。
容量については、表側に貼られたシールで識別できますが、シリーズについては一切表示がなく、裏側の小窓から見えるSSD本体ラベルで識別するようになっています。
封印シールがないのも、NXシリーズと同じです。
中身です。
やはりNXシリーズと同様、取説等の紙類はなく、SSD本体と取付用ネジ(1本)でした。
SSD本体の外観です。
表面?のラベルの長さが中途半端でSpekTec ASグレードのNANDが見えています。
ラベルは厚みがあり、NXシリーズの「Heat Spreader Label」と同じ仕様だと思われます。
基板もNXシリーズと同じようなので、きっとコントローラーはMaxioでしょう。
そして、いつも通りチップを確認するため、ラベルを剥がそうとした時・・・
ラベルの端が少しめくれており、内側の層に銅箔らしきものが見えました。
NXシリーズの時には気付きませんでしたが、Heat Spreader Labelのポイントはこの銅箔だったのでしょう!
で、ラベルを剥がしました!
やはりコントローラーは、MaxioのMAP1202A-F1Cでした。
NANDは、SpekTec PF758 AS ×4個です。
NAND以外の実装部品は、NX-256とまったく同じに見えますが・・・
拡大画像も記録しておきます。
KingSpec NE-512 動作確認
今回もThinkPad X1 Carbon 5thに取り付けて動作確認です。
先ほど剥がしたラベルは元通りに貼り直しています。
NX-256の時は、ラベルの有り無しで温度を比較してみましたが、長さが少し短くなっているだけで冷却性能に大差はないと思われるので、今回は比較なしです(手抜きとも言う・・・)。
BIOSでの認識は「NE-512 2280」でした。
2242モデルもあるようなので、識別できるようにしているのでしょう。
今回からOSは、Windows11に変更です。
バージョンは22H2です。
画像は割愛!
Win11のインストール完了後、まずはCrystalDiskInfoです。
シリアルナンバー(「*」で隠しています)は、全部で13桁あり、頭から9桁目まではSSD本体ラベルのナンバーと一致していますが、末尾4桁が違います。
とても奇妙なことですが、NX-256でも同じようになっていたので、単純なミスではなく、何かルールがあるのでしょう(そう願います)。
温度は微妙に動いているようです。
それでは、CrystalDiskMarkです。
メーカー公称値については、いろいろなページを確認しましたが、よくわかりませんでした。
Amazonの販売ページには、512GB版と1TB版が同じ数値で
Read(Up to):2,500 MB/s
Write(Up to):2,200 MB/s
と記載されています。
しかし、同じページに以下のような記載もあり、どちらを信用すればよいのか?わかりません。
読み込み:最大2,400 MB/s(1TB 容量)
書き込み:最大1,900 MB/s(1TB 容量)
さらにAliExpressの販売ページには、これまた違う数値が記載されており、もうさっぱりわかりません・・・
Sequential Read up to 2,400 MB/s
Sequential Write up to 1,700 MB/s
まぁ、格安SSDではよくある話なので、とにかく結果を見てみましょう!
エィっ!!
ん~、Read/Writeともに公称値とはまったく違う結果になりました。
まぁ、これもまた格安SSDでは当たり前の話ですね!
それはともかく、Maxio MAP1202A搭載のSSDとしては、Writeが低めの結果になりました。
一方、Readについては、(容量は異なるものの)上位のNX-256を大きく上回る結果となり、訳がわかりません。
CrystalDiskMark実行時の温度ログです。
最高温度47℃と、それほど高温にはなっていませんが、Heat Spreader Labelの効果というよりも、そもそも絶対値自体が怪しいような気がします。
最後にmaxio_nvme_fidを実行してNANDを確認しておきます。
結果、「Micron 176L(N48R) QLC」と出ました。
上位のNX-256はTLCでしたが、やはり最近のエントリーモデルはQLCが主流になっているのでしょう。
まとめ
頭に「King」が付くSSDのメーカーは沢山ありますが、今回のKingSpecは、日本国内ではわりとメジャーな方の「King」でしょう。
しかし、一流メーカーではなく、所詮は格安SSDメーカーです。
あまり大きな期待をしてはいけません。
とは言え、個人的に「Maxio MAP1202A」は、悪くはない?コントローラーだと感じていますし、「Heat Spreader Label」による他メーカーとの差別化はメーカーの「やる気」を感じます(個人の見解です)。
願わくば、もう少しWrite性能が良ければな~
今回は以上です。
コメント
こんにちは。自分のNVME対応機種は今年買った1台のみなので、まだ換装は躊躇しています。
Maxio_NVME_fidのバグなのか、NAND MaxPE cyclesやNAND freqの数値も変ですね。
現在の最新Ver.は0.34のようです。再調査してはいかがでしょうか。