今回は「Hanye」 のNVMe SSD 「E30 512GB」を購入してみました。
HanyeのSSDについては、2.5インチ SATAモデルのW400、N400、Q55、Q60の4機種を試して記事にしてきましたが、それぞれ多くのアクセスがあり、わりと人気のあるSSDのようです(たぶん)。
NVMeモデルを試すのは今回が初めてですが、こちらも格安で販売されているので、SATAモデルと同様に人気があるのかもしれません(ないのかもしれません)。
それでは、早速本題に入ります!
Hanye E30 512GB パッケージ確認
箱のデザインについては、SATAモデルとよく似たHanyeらしい?デザインですが、もちろん全くの別物で、「512GB」の容量や製品バーコードも直接印刷されています。
よくある共通の箱を流用し、製品によって固有のシールを貼って識別するパターンではなく、それぞれ専用の箱が使用されているようです。
これはSATAモデルも同様でしたが、CrucialやSamsungでも、そこまではやっていません。
何かこだわりがあるのでしょうか?
Made in Chinaですが、5年保証になっています。
中身です。
SSD本体と取扱説明書です。
取扱説明書は、完全日本語版です。
細かく見ていませんが、基本的な記載はSATAモデルと同じです。
E30固有の「製品仕様」欄です。
1TB版の転送速度が2TB版より上回っているのは何故でしょうか?
TBWを見ると、おそらくNANDはQLCではなく、TLCでしょう。
SSD本体の外観です。
ラベルは紙に近い?薄っぺらなものです(普通の紙ではないと思うが・・・)。
基板裏面のシルク印刷に「MAP1202A」の文字があるので、コントローラーはきっと「Maxio MAP1202A」でしょう。
そして、ラベルを剥がすと・・・やはりMaxioでした!
文字が見えにくいので光源を調整して拡大です。
コントローラーには「MAP1202A-F1C」、2個のNANDには「HGCC11CJ40834」と刻印されています。
過去の記録を見ると、「HGCC~」で始まるNANDは全てHynixのTLCでしたが、今回はどうでしょう?
最後に調べてみます。
Hanye E30 512GB 動作確認
動作確認は、いつも通りThinkPad X1 Carbon 5thを使用します。
ラベルは剥がしたまま、取り付けました。
BIOSでの認識は「Hanye E30-512GTN1」です。
動作確認用のOSについては、ずっとWindows10を使用してきましたが、前回のKingSpec NE-512からWindows11(22H2)に変更することにしました。
Windows11をインストールしたら、まずはCrystalDiskInfoです。
シリアルナンバー(「*」で隠しています)は、ラベルの文字列と一致しています。
今までに試したHanyeのSSDは、すべてこれが一致しており、製品の追跡管理が徹底されています。
格安SSDのメーカーにしては、とてもめずらしいです。
温度については振れ幅は小さいですが、動いているようです。
つづいて、CrystalDiskMarkです。
取扱説明書によると512GB版のメーカー公称値は以下の通りです。
・シーケンシャルリード(最大):3500 MB/秒
・シーケンシャルライト(最大):2700 MB/秒
なかなか立派な数値ですが、結果は・・・
シーケンシャルリードが公称値に少しだけ届きませんでしたが、なかなかの数値が出ました!
MAP1202A搭載のSSDにしては、上位クラスの数値でしょう。
もちろん、これでけで全てを判断することはできませんが、悪くはないような気がします(個人の見解です)。
HWiNFO64で記録したCrystalDiskMark実行時の温度ログについては、コントローラーの温度(と思われる)と併せてグラフ化してみました。
ブルーの「Drive Tempareture」がCrystalDiskInfoに表示される温度で、オレンジの「Drive Tempareture2」がコントローラーの温度です(と思われる)。
ブルーの線はMax温度47℃と低め、振れ幅も4℃と小さいですが、Maxio MAP1202A搭載SSDの場合は、だいたいこんな数値が多いです。
一方、オレンジの線はMax温度67℃、振れ幅も20℃以上とかなりダイナミックに動いており、コントローラーは仕事をすると、急激に発熱することがよくわかります。
こんなグラフを見ると、ヒートシンクやサーマルシートを取り付けたくなりますね!
ところで、SSDによって「Drive Tempareture2」が存在するものとしないものがあります。
CrystalDiskInfoなどでは「Drive Tempareture」をモニターしていますが、そもそもこのセンサーがどこの温度を見ているのかよくわかりません(NAND?)。
もちろん、SSDによってセンシング位置は異なると思いますが、2つの温度にこれだけ差があると、今までモニターしてきた温度はどうだったのだろう?と考え込んでしまいます。
あくまで目安とは言え、CrystalDiskInfoの温度だけを頼りにしていると判断を誤る可能性がありますね・・・
誰か教えてください!
最後に、maxio_nvme_fidでNANDの確認です。
結果、NANDは「YMTC 3dv3(x2-9060) TLC」と出ました。
「HGCC~」の刻印なので、Hynixと予想していましたが、はずれてました・・・
ホントNANDってわからん・・・
まとめ
2.5インチSATAのSSDで人気のHanyeですが、NVMeもなかなかのものでした。
格安SSDでありがちな、シリアルナンバーの不整合やメーカー公称値とかけ離れた転送速度などは見られず、さすが日本国内向けの製品だと感心しました。
ただし、使用されている部品については他の容量も同じかどうかはわかりませんので、ご注意ください。
特に2TB版については、シーケンシャルリードの公称値が512GB版、1TB版より低い数値になっているので、何か違いがあるのかもしれません(ないかもしれません)。
実際に現物を確認した方がいれば、ぜひコメントください!!
今回は以上です。
コメント
こんにちは、毎回楽しみに見ています
HanyeじゃないですがMonsterStorageのMS950G30PCIe3-02TBが9980円だったので買いました、基板は違いますがコントローラーがこの記事のと同じです、2TBなのでNANDの刻印は違いますがYMTC製で512GBチップの4枚構成です。
M.2で1TB以上のモデルは最近このmaxioまたはInnogritとYMTCのパターンばかりです、コントローラーがどちらも中国設計でYMTCのNANDがダブついているので中国で作りやすく劇的に安いのです。
他のメジャーなメーカーも値下げして追従せざるを得ない状態なのでNANDメーカーはツラいでしょうが消費者はボーナスステージ真っ只中です、YMTCチップのパッケージングをどこがやってるか分からないためNAND品質は大吉大凶おみくじですけど。
壊れたら交換すればいいのスタンスな人なら最高の時期です、メジャーNAND純正品だったとしてもトラブルが起きない壊れないって訳ではないので、使う用途で値段差と信頼性を天秤にかけて買うのが非常に楽しいです。
これからも良い意味で変なSSD記事楽しみにしています、続けるのが億劫になると思うのでマイペースで無理だけはしないでください。
通りすがりさん、情報ありがとうございます!
1TB以上の格安SSDは、ほとんど購入することがなく、状況把握ができていませんので大変参考になります!
Maxioが増えているのは、1TB未満でも同じような状況ですが、Innogritは見たことがありません。
いつか当たる?のを楽しみにしています。
確かに最近は価格の下落が続いており、ついつい、あれもこれもと手を出してしまいます。
時間がなく記事にはできていませんが、ぼちぼちとアップしてく予定ですので、引き続き、よろしくお願いいたします。