今回はAliExpressで購入した「KingBank」というメーカーのNVMe SSD 256GB「KP230」の試用記録です。
世に中には「King」が頭に付くSSDメーカーが多数あり、どれがメジャーな「King」なのか?私にはわかりませんが、今回の「KingBank」は間違いないくマイナーな方でしょう。
まぁ、メジャーでもマイナーでも所詮は格安SSDなので、実際の中身に大差はないと思いますが・・・
Kingbank KP230 Gen3x4 M.2 2280 NVME SSD 120GB 128GB 240GB 256GB 512GB 1TB 2TB Internal Solid State Drive for Laptop Desktop SSD

KingBank KP230 256GB パッケージ確認
まずは箱の外観です。
なかなかPOPな絵柄です。
SSDではなく、何か別のものが入っていてもおかしくないようなデザインです。
裏面の表記は英語、スペイン語、ポルトガル語の3ヶ国語になっています。
世界の言語から3つだけ選んだ場合、この3つになるのでしょうか?
チョット、私のイメージと違いますが・・・

中身を取り出しました。
SSD本体の他、読まない説明書とネジが2個、そしてヒートシンクとサーマルシートが同梱されていました。
箱は3ヶ国語表記でしたが、こちらの説明書は英語のみでした。
ネジが1個ではなく、2個なのは・・・なぜか?わかりません。
ヒートシンクとサーマルシートは、AliExpressの販売ページに「Gift」と記載されていたので、いわゆる「おまけ」でしょう。
よって、常に同梱されているものではないかもしれません。

SSD本体外観です。
チップが実装されていない面にメーカーラベルが貼られています。
チップ確認のためにラベルを剥がす手間が省けます。
コントローラーは、Maxioの 「MAP1202A-F1C」でした。
そして、NANDにはSpekTekのロゴマークがあるので、きっとMicronですね。
型番は「PF707 AS」と刻印されています。
「AS」グレードは「あたり!」かもしれません。

ちなみに、AliExpressの販売ページに掲載されている画像には「SM2263XT」が搭載されていますが・・・仕様が変更されたのでしょう。

コントローラーとNANDの拡大画像です。

KingBank KP230 256GB 動作確認
早速、いつものThinkPad X1 Carbon 5thに取り付けました。
おまけのヒートシンクは貼り付けていません。

BIOSでの認識状態です。
「KingBank KP230」とメーカー名と型番のみで容量は判別できません。

いつも通りWindows10(21H2)をインストールして、CrystalDiskInfoで確認です。
特に気になる点はなく、普通に新品でした。
シリアルナンバー(「*」で隠しています)は、やはりラベルのナンバーとはまったく違います。
温度センサーは動作しているようなので、後でヒートシンクを取り付けて、冷却効果を確認してみます。

それでは、CrystalDiskMarkを実行します。
AliExpressの販売ページの画像によると、256GB版の転送速度の公称値は
READ:2,300 MB/s
Write:1,200 MB/s
となっていますが、そもそも販売ページの画像には「SM2263XT」が搭載されているので、これらの数値は当てにならないような気がします
さて、結果は・・・
Seq READは、3,000越えで公称値を大きく上回っていますが、Maxio MAP1202Aを搭載したSSDは、どれも大体こんな数値になっています。
一方、Seq Writeについては、公称値はクリアしていますが、他のMAP1202A搭載SSDと比較すると低めの結果になりました。

CrystalDiskMark実行時の温度ログです。
なかなかリニアに反応しており、Max:57℃になりました。
他のMAP1202A搭載SSDは、どれも温度の振れ幅が小さく、Max温度も45℃前後と、感度が悪いイメージがありましたが、今回のリニアな温度の動きを見ると、感度の悪さはコントローラーに依存するものではないのかもしれません。

続いて、maxio_nvme_fidでNANDの確認です。
SpekTekのロゴマークがあったので、おそらくMicronだと思いますが・・・結果は・・・
はい、「Micron 176L(B47R) TLC」と出ました!

おまけの「ヒートシンク」の効果は?
最後におまけで付いてきた立派なヒートシンクの効果を確認します。
SSD本体と並べてみると、こんな感じです。
サーマルシートの長さが少し短く、コントローラー基準に貼り付けると、反対側のNANDには1/3ぐらいしか掛かりませんが、たいした問題ではないでしょう。

ヒートシンクは、0.8mm厚の金属製で両面とも黒で塗装されています。
ちなみにサーマルシートは0.1~0.2mmぐらいの薄いシートです。

ヒートシンクを貼り付けて、再度ThinkPad X1Carbon 5thに取り付けました!
個人的には悪くない絵柄だと思いますが、いかがでしょうか?

改めて、CrystalDiskMarkを実行して温度ログを記録しました。
結果、Max温度が57℃→45℃に低下しました!
Ave.でも約10℃低下しており、冷却効果は十分です。
まぁ、立派なヒートシンクなので、当然の結果でしょう。
ちなみに、CrystalDiskMarkのスコアには変化がありませんでした。

まとめ
数ある「KingXXXX」というメーカーの中でも今回の「KingBank」はマイナーな方のメーカーだと思いますが、格安SSDの性能にメーカーの知名度などあまり関係ないことは、今までの経験からほぼ断言できます(たまに例外もありますが・・・)。
とにかく何事もなく普通に動けば、それでOK!
性能は過度に期待せず、それ以外の部分で何か楽しみや驚き、魅力がないか?といろいろ試しています。
そして、今回の「KingBank KP230 256GB」も、ごく普通の性能でしたが、何より「おまけ」のヒートシンクがとても気に入りました(笑)
以前の記事でも何度か記録しましたが、やはりヒートシンクやサーマルシート装着による冷却効果はとても顕著に表れます。
冷却で転送速度が向上するようなことは期待していませんが、10℃も温度が違えば、間違いなく部品の寿命には好影響を与えてくれるでしょう。
もし邪魔にならなければ、このまま取り付けておいた方が良さそうですね!
今回は以上です。
コメント